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平坂町.png

​世界観

​結局のところ、僕らの住む町は何なのさ。

​ええっとぉ……多分、きっと、普通の町だよぉ。

​……本当に?

 

●平坂町(ひらさか・ちょう)

 某県に存在する、山間に位置する田舎町。
 町の発展度合いは緩やか。商工会は「フレンドリーな田舎」を売りにした宣伝で、今の平坂町をアピールしている。まるで時代に取り残されたかのような、少し寂れた雰囲気が漂う。しかし、商店街などはしっかりと機能しており、生活するには充分な設備が整っているので、その外観とは裏腹で非常に住みやすい。

 ――なお、オカルトマニアの間では「平坂町は有名な心霊スポット」として知られている。
 実際に滞在を表明した者のブログが未更新のまま止まったり、平坂町から帰った配信者が詳細を語らずに「マジでヤバイ」と真顔で連呼したせいか、いつしか「平坂町は、興味本位で近寄ると痛い目に遭う」という認識がメジャーになってしまっている。


●泉津町(せんづ・ちょう)

 海沿いにある町。平坂町よりも発展的な街並みで、小規模ながら地方都市としての機能を備えている。
 昔から隣接する平坂町とは強い縁があり、バスやタクシーなどの交通網も整備されている。両町の行き来は、時間を問わずに行えるのが特徴的と言えるだろう。

 地方中枢都市への主要駅も存在し、デートスポットとしても人気の高い整備された海岸沿い、クラブやライブハウス、コンサート会場などもある。中学校から大学までエレベーター式の教育機関なども備えており、小都会としての機能を集約した街として、その存在感を遺憾なく発揮している。平坂町民に「都会と言えばどこ?」と聞けば、誰もが「泉津町」と口を揃えて言うだろう。

​えっ!?カミサマって、いるの!?

祓魔師(フツマ)

 昔からの言い伝えで、平坂町の地下には「人間の悪意を吸い込んで浄化する」とされる「黄泉比良坂(よもつひらさか)」が存在するとされる。
 この黄泉比良坂の処理し切れない悪意の一部が「悪意の詰まった穴」となって現出する。これを「ルツボ」と呼んでいる。ここから生まれた
悪意の産物「逢魔(オウマ)」が化け物となって形作られ、平坂の人々に被害をもたらしてきた。

 今日まで黄泉比良坂を司る「大いなる神・タガヒカゲ(多賀日影命)」は、平坂に住まう人間たちの「町を助けてほしい」という思いや願いを受け取り、気まぐれに能力を与えることで「祓魔師(ふつまし)」として目覚めさせ、悪意の撃滅を担わせてきた。尚、歴史書を紐解くと、若者に力を与える傾向にあるようだが、例外的な事例はいくつも存在する。
 祓魔師という言葉は、あくまで古来からの名称であり、現在は『フツマ』とカジュアルに呼ぶのが一般的になっている。

 平坂町においてはタガヒカゲの影響を強く受けるため、祓魔師の能力は最大限に発揮することができる。
 しかし、隣の泉津町では影響が微弱になるため、逢魔を討伐する力は極端に縮小化してしまう。
また、両町以外の地域では、いかなる能力も発揮することはできない。

戦うなんて、そんなこと、
​怖くてとってもじゃないけどできないよ!

​それでも、戦うしかないんだ。
でも……それ以外に、ないのかな……。

葦原(あしわら)コーポレーション

 平坂町に本社、泉津町に支社を構える、主に祓魔師のサポートを担う大企業。
 昔から平坂町・泉津町に縁深く、フツマ中心のサポートを行う会社組織として存在している。

 現在の社長は、前・社長にして現・会長の養女で、フツマの「葦原亜希子(あしわら・あきこ)」が経営に携わっている。両町との関係性も良好で「葦原ブランドはフツマのために存在する」といっても過言ではない。

 歴史的背景もあって、フツマに関連する事業にはほぼ噛んでいる。
 各学校から委託されて、購買や食堂なども運営している他、校則の許す範囲でオーダーメイドの制服を安価で提供したりもしている。
 また両町に娯楽施設として、ゲームセンターや文化施設、総合病院やカウンセリングルーム、両町への交通手段の整備まで多岐に展開するなど、
会社の知名度と地域への貢献度は非常に高い。

葦原亜希子(あしわら・あきこ)

 前・社長の養女にして、バリキャリの女社長。年齢は27歳。
 見た目よりは若く、誰もが見惚れる美女だが、あまりにも「仕事できます!」オーラが強く出すぎており、側近や重役ですら「ちょっと話しづらい」とか「なぜか怖い」とか漏らすほどのスーパー強い女性像に見られてしまい、浮いた話が全く出てこないという悲しい星の元に生まれた。
 実際は誠実な性格で、仕事にも真摯に取り組むマジメな女性だが、才女であるが故か、今も誤解を生み続けている。

 学生時代は世保高校の生徒会長を務める傍ら、フツマの活動にも参加していた。
 卒業したタイミングで会社を継ぐことになり、今は完全に「仕事人間」と化している。ヒナタとも面識があり、フツマの活動にも理解のある人物でもある。

 葦原コーポレーションで「ecrin doux(エクラン ドゥー・甘い宝石箱)」というスイーツ店を展開しているが、これだけは完全に亜希子の趣味で設立している。そのため、店名に葦原の名を冠していない。
 子供の頃の夢が「パティシエ」だったので、ここだけは社長のワガママとして出店している。
 たまに自身がプロデュースする「亜希子スペシャル」が出されるそうだ。なお、高校時代から手作り菓子をヒナタやフツマの仲間に渡していたらしい。

​カミサマ、って、どんなの?

 平坂町には「天岩戸(あまのいわと)」や「黄泉比良坂(よもつひらさか)」といった存在が言い伝えられているが、過去の文献からもそれらがどこにあるのかはわかっていない。

 しかし、大昔に「タガヒカゲが何らかの事情で平坂町に降り立った」という記録は存在するらしく、今も平坂に住まう若者を中心として祓魔師として目覚めさせていることから、大いなる神が存在することは疑いようのない事実である。


 タガヒカゲはある時期に純粋な願いが大量に集まった際、その善意のエネルギーから「陽の権化たる幼神・ヒナタヒコナ(日向彦名)」を生み出し、平坂町の目付け役に当たらせることにした。厳密にはタガヒカゲとは親子関係にあるが、昔から「それぞれ独立した一柱の神として崇めるように」とされている。

​あ!ヒナタくん!……元気?

​「はい!おかげさまで、
今日も元気です!えへへっ!」

こうしてると、神様とは
​思えないなぁ……。

​ヒナタヒコナという「良い子」


 ヒナタヒコナはまるで少年の姿で、実体化して現実世界に存在している。また平坂町はおろか、泉津町まで移動することも可能だ。過去の伝奇として登場する実在感の薄いタガヒカゲとは違い、ヒナタヒコナは実在する幼神である。
 なお、昔から「ヒナタ」と呼ばれることを好み、無邪気で素直な子供のような仕草をする。

 とはいえ、両神は『カミサマの決まり事』で括られており、直接的な現世への干渉を禁じられている。
 そのため、タガヒカゲは間接的に平坂の人間の手助けをし、祓魔師に悪意の対応をさせている。
 ヒナタヒコナもまた、タガヒカゲの意思を正確に祓魔師に届けるメッセンジャー的な役割を担うのみで、フツマの戦闘などでアクションを起こすことは絶対にない。
 

​タカヒカゲという「爆弾」


 タガヒカゲは地域信仰によって長らく善神として存在しているが、黄泉比良坂に集まる悪意の量が信仰や善意を凌駕してしまうと、悪神へと変貌してしまう……との伝承が残されている。
 完全に陽神として生み出されたヒナタヒコナとは違い、タガヒカゲは善悪の総量のバランスが崩れると神としての性質が一変する危うさを秘めているとされる。

 なお、泉津町では「悪意の詰まった穴」、いわゆる「ルツボ」の発生は起こらない。
 しかし平坂町に隣接しているためか、この土地で発生した善意が黄泉比良坂へと流れ込み、事態の悪化を食い止めているのではないかという説が根強く存在する。

​ミニゲーム

世界観をより知ってもらうために作成しました!

​イメージノベルと併せてプレイしてみてください。

#1 フツマたちの日常
#2 祓魔課での出来事
​#3 泉津町でのお楽しみ
#4 祓魔師、覚醒のヒミツ

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